インタビュー

天野 恵太AMANO KEITA

医療・福祉機器事業 技術職 品質保証

2010年 中途入社
工学部 機械システム工学科 卒業

設計のスキルを活かし、人の役に立てる仕事をしたい

昔から家電を分解したりするのが好きでしたし、NHKのプロジェクトXという番組でスバル360をつくった百瀬晋六さんという設計者の話に感銘を受け、モノづくりの神髄は車にあると思い、カーメーカーに憧れていました。工学部を卒業後は、輸送機器メーカーで設計をしていましたが、より人の役に立つ製品に関わる仕事がしたいという思いが強く、モルテンに転職しました。入社してすぐの仕事は、エアマットレスの設計でした。前職で扱ったことがない製品でしたが、設計はモノづくりにおいて、「必要なこと」、「できること」、「やりたいこと」を組み合わせる業務だと思います。その後、クルマイスのWheeliyの設計にも携わることになりました。

10年の設計開発が資産となり、製品監査・顧客対応へ

現在は、設計部門から品質保証部門に異動になり、製品が仕様書通りにつくられているかの確認やアドバイスなどを行う監査と、製品をご使用いただいているお客様の対応を担当しています。お客様は、病院や施設、福祉貸与事業者や個人の利用者様と多岐にわたります。お客様からは、使い方についての質問や不具合の指摘を受けたり、時にはクレームをいただくこともありますが、逆に言えば生のご意見を頂ける機会でもあり、繋がりを感じる楽しさがあります。
設計部門から品質保証部門への異動で良かったのは、製品をつくった後のことも見越して設計することの重要性を知ったことです。現場で実際に使用方法を見ることもあり、そこから逆算して製造工程に役立つ提言ができたり、「一歩先を見た設計」に活かせる力がつきました。製品の改良に向けて、他社製品を調査して、その開発背景や思想を分析したり、時には利用者様へ直接ヒアリングも行っています。改めて気づくこと、予想と違うことが多く、それが難しさでも面白さでもあります。我々の製品は購入いただいてそれで終わりではないものが多いので、消耗しやすい部分の改善や部品の取り替えやすさなど、メンテナンスに細かく配慮して、製品をつくることが求められます。

この仕事の醍醐味は、直接利用者様の声を頂けることです。先日、寝たきりの方の体位変換機能を備えた高機能エアマットレス/オスカーの利用者様から弊社ウェブサイト宛に感謝のメールをいただきました。「このマットレスは生活の必需品です、開発のメンバーにもありがとうとお伝えください」という内容でした。製品が発売開始されてから10年が経ちましたが、その間に多くの方にご使用いただいていることを思うと、感慨深くなると同時に改めて責任を感じました。人によっては医療・福祉機器は生活に欠かせないものになります。だからこそ機能・性能が重要視され、信頼できる製品が求められます。世の中には、いろいろな製品があふれていますが、我々は機能・性能だけではない、プラスアルファの価値のある製品の開発に取り組んでいきます。

クルマイス「Wheeliy」の設計に関わって感じるデザインの力

2019年に発売したWheeliyで、設計に携わりました。「日常を旅するクルマイス」というコンセプトで、外に出たくなるデザイン性のある製品をつくることができたと自負しています。これまでの医療・福祉機器はデザイン性を重視したものがまだまだ少ないのが正直なところです。だけどこのWheeliyは、見た目のカッコよさで購入いただいた方がおられます。今後も、デザインや設計 、材質にこだわりたい。自分たちでデザインできなければ、積極的に外部と組めばいい。外部のデザイナーとコンセプトを共有して、製品開発をしていけたらと思います。
そして、何よりも利用者様の声を反映した製品をつくること。そのために自分の軸、意見をしっかりと持ち、それを伝えていきたいです。

人の役に立つモノづくりに必要な、相手を想うやさしさ

人の役に立つ製品をつくりたいというのが原動力です。自分の両親や自分自身が所有したくなるような医療・福祉機器は、まだ、世の中に少ない。医療・福祉機器の良し悪しは、実際の利用者様にしかわからないことが多く、こちらの思いや仮説だけで、利用者様が求めている製品をつくることが難しい。必要なのは利用者の立場に立つこと、想像することです。利用者様を想いやるやさしさを持つことが、求められる製品に近づく一歩だと思います。

医療・福祉機器事業の社員は、活発な人が多く、みんな仲がいい。年齢や役職に関係なく意見を言えたり、提案ができる風土があります。そして、自ら考え、仲間とともに製品に向き合っています。利用者様の声に丁寧に耳を傾け、課題をとらえ、それを我々の技術で解決すること。それがモルテンの使命だと思います。

私の「つくれ。」

「自分ためにつくれ。」

誰しもが歳を取ります。もし、自分が利用者になったらと想像してつくっています。それが誰かのためになるのだと思います。

一緒に働きたいひと

人のためを想えるやさしい人ですね。

福祉機器は、まずは使ってもらうことが大切です。人のために考え、想像し、動ける人と働きたいです。

一日のながれ

08:15 出社
09:00 メールチェック
10:00 資料作成
12:00 ランチ
13:00 オンラインミーティング出席(社外)
14:00 新商品の開発ミーティング出席(社内設計部門)
15:00 新製品審査会出席
17:00 業務整理、資料チェック
19:00 退社