モノづくりの基礎を学び、スポーツ用品事業 技術部門へ
モルテンでは、技術職として入社をすると1年目は「モノづくり基礎教育」という研修で、自動車部品事業の様々な部署をまわってモノづくりの工程や基礎を学びます。複数の部署の技術や工程を学んだことが、今の自分の仕事に活きています。
モノづくり基礎教育の後、私はスポーツ用品事業の技術部門に配属となりました。学生時代はスポーツメーカーに絞って就職活動をしていたので、希望が叶う形となりました。
新しい製品の開発を経験し、考える力と広い視野を養う
配属後、組み立て式サッカーボール「MY FOOTBALL KIT」の開発を担当することになりました。
その頃は、MY FOOTBALL KIT のプロジェクトが立ち上がって、1年程経った時期で、まだ試作を繰り返している段階でした。
「ボール」の開発とはいえ、MY FOOTBALL KIT は、空気を入れる従来のボールとは全く違う構造のため、モルテンがこれまで培ってきたボール製造のコア技術「中空体技術」が応用できず、課題が生じてもスポーツ用品事業のノウハウだけでは解決できない事が多々ありました。
今思うと、入社して最初の壁に突き当たっていたのだと思います。しかし、トライアンドエラーで苦戦している中で、見えてきたものがありました。確かにボール製造の技術はそのまま使えない、しかしホイッスルなどの樹脂製品で使われる加工技術や、自動車部品事業で学んだCAD設計、金型技術など、ボール以外の製品の開発プロセスの中に答えがあるのではないかと思うようになりました。結果、解決に導いてくれたのは“クロスオーバー”でした。ボールの製造ではあまり使わない樹脂成形や、金型に関するノウハウを活用できたのは、モノづくり基礎教育で得た知識と社内のネットワークがあったからこそだと思います。
必死で開発を進めること1年半。ついにMY
FOOTBALL KITの商品化までたどり着くことができました。