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モルテンが目指す
クロスオーバーとは
渡辺 - クロスオーバーの話をする前に、会社はどのように成り立っているか考えましょう。 モノづくりの会社である私たちは、これまで培ってきた技術を使って、開発した製品をお客様に提供し、その対価が売上となります。売上から得た利益を原資に投資を行い、新たな付加価値創出に取り組みます。モノを開発し、つくり、お客様に買っていただくためには、モルテンのすべての活動の源である経営資源が必要です。
経営資源には、CADや試験機、生産設備など目に見える有形の経営資源と、組織の価値観や技術ノウハウや社内外のネットワークなど、無形の経営資源があります。無形資源は、長年事業を営んで培ってきたものですが、実際には、誰がどの程度保有しているものなのかを把握しづらく、わかりづらいものです。社員同士の人間関係やアイデアを生む土壌、効率の良い仕事の進め方なども同様です。
会社の成長のカギとなるのは、外部から調達することが可能な有形資源よりも、無形の経営資源の方です。これはお金で購入できないもので、目に見えないものであり、かつ属人的なものになりがちなため、私たちが経営資源だと、気がついていないものもあるかもしれません。
モルテンは4つの事業に分かれており、それぞれの事業がどんな経営資源を持っているか、あまりよく認識していない部分があるのではないでしょうか。もしかしたら、他の事業にある経営資源は、自分の事業で活用できるかもしれない。組み合わせることができれば、モルテンはもっと成長し、付加価値を高められるのでは、と考えることができます。
この経営資源を共有して活用し、各事業が協力しながら競争することこそがクロスオーバーです。事業を越えて、新たな付加価値を生み出していく、これこそがモルテンの未来に必要なことだと思います。そして、クロスオーバーをさらに加速させるのが、2022年11月にオープンする、新テクニカルセンターmolten[the Box]です。
molten [the box] 外観イメージ